セシウム検出食材 給食使用

9 月 5th, 2012 by admin

市長「危険知ることが大事」

川崎市の小学校給食で、放射性セシウムを含むと分かった県産冷凍ミカンや山形県産リンゴ缶詰を使うことについて、阿部孝夫市長は四日の会見で「危険の中で生活していることを子どもたちが知ることが大事だ」と語り、教育的側面からの使用を強調した。

市の検査で、冷凍ミカンは一キログラム当たり9.1ベクレル、リンゴ缶詰は同1.6ベクレルの放射性セシウムを検出。市では、国の基準値(一キログラム当たり100ベクレル)を下回っていることから、冷凍ミカンは四月から給食で出しており、リンゴ缶詰は九月から使用。

横浜市や鎌倉市が冷凍ミカンの使用を見合わせていることへの質問に、阿部市長は「このレベルでビクビクする教育をすることが間違い」とし、「道路では車にぶつかる危険性があり、すれ違ったあかの他人に刺される可能性もある。だから人とすれ違うな、と教育しますか?」とも。

納得していない保護者もいるが、「ビクビクしなさんな」と話した。(山本哲正)

2012年9月5日(水)東京新聞朝刊

給食食材 通知徹底

6 月 7th, 2012 by admin

給食食材 通知徹底へ
放射性セシウム 国の基準値以下でも
市教委、保護者に文書で

放射性セシウムが検出された県産冷凍ミカンを小学校給食に出し続け、対応が注目を集めている川崎市教育委員会は、食材に検出限界値以上の放射性セシウムが検出された場合、国の基準値を下回っていてもその都度、保護者に文書で通知する方針を決めた。保護者から「まず情報を知らせることが重要」と歓迎する声が上がる一方で、給食に出し続ける市の方針を批判する市議もいる。

市は6日、ミカンから放射性セシウムが検出された件と今後の通知方針をまとめた「お知らせ」を各小学校に送付。学校側がこの文書を各家庭に配る。
市教委は食材の産地と放射能検査結果を市のホームページで公表してきたが、冷凍ミカンの件で保護者らから「積極的な通知を」と求められ、応えた形。市教委によると「今回だけ、では整合性がとれない」とし、今後の通知方針も決めた。
保護者らでつくる「子供を放射能から守る会@川崎」は「保護者の声に応えてくれることで信頼関係を結べる」と喜んだ。
ただ「県産冷凍ミカンの検出値は1キログラム当たり9.1ベクレルで国基準の同100ベクレルを下回る。『給食に使用する食品が基準値に適合すれば安全性は十分に確保される』と国の見解があり、給食で使う」とする市教委の姿勢はそのままだ。今後も冷凍ミカンを6、7、9月に1回ずつ使用する。

東京新聞2012年6月7日(木)朝刊

冷凍ミカン問題

5 月 22nd, 2012 by admin

冷凍ミカン問題
給食不使用相次ぐ
セシウム検出 横浜市、来月と7月も

市立小学校の給食で県内産冷凍ミカンの使用を中止している横浜市は21日、独自に測定した冷凍ミカンの放射性セシウム濃度が最大1キログラム当たり8.8ベクレルだったと発表。セシウムが検出されたのを受け、6、7月も冷凍ミカンを給食に使用しないことを決めた。
市健康福祉局の桐ケ谷成昭理事は「国の新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を大きく下回り、健康上の問題はないが、食材を選択できない給食の特性と、子供への配慮から、献立変更可能なものは、あえて使用しない。できる限り、(セシウム濃度)ゼロを目指す考えだ」と説明した。
市によると、給食で使用予定の約60万個の内、2680個をつぶして55検体に分けて測定。46検体から同3.2~8.8ベクレルを検出した。9検体は検出限界値以下だった。
冷凍ミカンには、東京電力福島第一原発事故前の2010年に収穫されたものも含まれていたという。

鎌倉市の16小学校も

鎌倉市教委は21日、16校の市立小学校で給食用に使用を予定していた県内産の冷凍ミカンから、1キログラム当たり8.1ベクレルの放射性セシウムを検出し、使用を取りやめると発表した。
国の新基準地(1キログラム当たり100ベクレル)を大幅に下回っているが、市教委は、5月から9月にかけて最高で8回使用する学校があり、内部被ばくの影響が出やすい児童の健康を考慮し、中止に踏み切った。
市教委は当初、この冷凍ミカンを使用する方針を決めたが、保護者から放射性物質濃度が低くても、繰り返し食べることを不安視する声が出て、中止を決めた。給食には代替の食材を充てるほか、保護者に使用中止を通知する。

東京新聞2012年5月22日(火)朝刊

児童の健康に影響は?

5 月 19th, 2012 by admin

児童の健康に悪影響は?
県産冷凍ミカン
話し合いも…決裂 市教委 提供継続の構え
各自治体の対応に差

放射性セシウムが1キログラム当たり9.1ベクレル検出された県産冷凍ミカンが、川崎市の小学校給食に出されている。15日には保護者と市教育委員会の話し合いも行われたが決裂。市教委は給食に出し続ける構えだ。児童の健康に悪影響はないか? 各自治体の対応は? まとめてみた。

食品中の放射性物質について、国は1キログラム当たり100ベクレルを下回れば「問題ない=安心」としており、市教委は、これを支えに「文部科学省も安全と言っている」と主張している。
しかし、川崎市中原区の小杉中央クリニック(内科)の布施純朗院長は「政府は内部被ばくとその健康被害を低く評価している」と、国の安全基準に疑問符を付ける。「欧州放射線リスク委員会によると内部被ばくのリスクは外部被ばくの200~600倍。放射線障害に『これ以下なら安全』という値はなく、放射線に対し、大人の数倍、感受性のある子供たちを守らなければならない。子供たちには放射能ゼロの給食を食べさせるべきだ」
東京都武蔵野市は布施院長と同じスタンスだ。同市は1キログラム当たり7ベクレルを検出した牛乳など、わずかでも放射性セシウムが検出された食材は代替品を探し続けている。同市教委教育支援課は「長期にわたる低線量被ばくは、できるだけ少ない方が良いとされているから」と説明する。横浜市も保護者の声を受け、県産冷凍ミカンを給食に出さないことにした。
相模原市は冷凍ミカンを独自に検査し、検出限界値(1キログラム当たり0.76~0.61ベクレル)未満だったため給食に提供。藤沢市は国の暫定基準値が高いと批判されていたため、独自に1キログラム当たり40ベクレルを基準にしているが、冷凍ミカンを測ると同3ベクレルだったため給食に出しているという。
ところで、川崎市教委は「食材の検査こそ有効」として、「給食の丸ごと検査」(検査量のため二膳分)に消極的だったが、冷凍ミカンを提供することになった4月19日以降、丸ごと検査を始めた。だが、ミカンが給食全体に占める割合はわずかだと強調しているようにも見え、保護者の不信を招いた。
実際、5月は「丸ごと検査」で検出限界値(1キログラム当たり1ベクレル)を下回ったと公表したが、冷凍ミカンの検出値は公表されなかった。渡辺直美教育長は検査方法の変更について「不安の解消につながる」と説明したが、保護者からは、丸ごと検査では、汚染度が高い食材が見逃されかねないと不安がる声がある。
同市教委は、冷凍ミカンを給食に出し続ける根拠に、インターネットで数値を公表したが反対意見が少ない-という理由も挙げている。しかし、中止を訴える保護者からは「通知が不十分」との声があり、15日の話し合いでも「インターネットを見られない家庭のためにも文書で配布してほしい」との要望が出た。これに対し市教委は「校長の意見も聞きながら対応策を考えたい」と述べるにとどまった。
「学校に注文を付けるのは、はばかられる」と話す保護者もおり、市の説明のように本当に「反対意見が少ない」のかどうかは不明だ。

東京新聞2012年5月19日(土)朝刊

冷凍ミカン 話し合い平行線

5 月 16th, 2012 by admin

セシウム検出の冷凍ミカンの給食提供
市教委 保護者 話し合い平行線
国の基準値下回れば継続
ゼロでないなら中止を

放射性セシウムが1キログラム当たり9.1ベクレル検出された県産冷凍ミカンを川崎市教育委員会が市内の公立小学校の給食に出し続けている問題で、児童の保護者ら20人が15日、市教委の渡辺直美教育長らに中止を求めて直談判した。しかし、渡辺教育長は交渉終了後、「心配な人がいるのは分かるが、給食で冷凍ミカンが残る量は多くない。理解を得られている。今後も給食に出し続ける」と語り、中止を要請する声は聞き届けられなかった。

保護者側は、ミカンから放射性セシウムが検出されたことが多くの保護者に十分伝わっていないとして問題視。給食に使われる食材からセシウムが検出された場合、現行のホームページ上での公表だけでなく、文書で保護者に配布するよう求めた。だが、こうした問題についても渡辺教育長は「(各校の)校長の意見も聞きながら対応策を考えたい」と述べるにとどまった。
渡辺教育長は「専門家や詳しい市教委の職員から(問題となるのは)放射能が『あるか』『ないか』ではなく『量』と『強さ』だと教わった」と発言。「一般食品の国の基準1キログラム射当たり100ベクレルを下回れば提供しても安全性が確保されている」とする市教委健康教育課の説明の正当性を強調した。
一方、保護者側は「内部被ばくの影響が解明されていない現状では(食品中の放射性物質は)限りなくゼロに近づけるべきだ」とする国内の専門家や、「これ以下なら安全といえる量はない」との米国科学アカデミーの見解などを踏まえ、放射性物質が検出された場合は子供に食べさせないでほしいとの立場。市教委とは議論がかみ合わず「政府見解しか評価しないように見える」と、姿勢を批判する声が上がった。
今回の冷凍ミカン問題を受けて始めた「給食丸ごと測定」についても、渡辺教育長が「不安の解消につながると思った」と説明したのに対し、保護者からは「分母を増やしてミカンの数値が見えないようにした」と指摘する声が上がった。

東京新聞2012年5月16日(水)朝刊

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